カルシウムは妊娠中にたくさん必要になり、不足しやすい栄養素なので、妊活中からしっかり摂る習慣を身につけましょう。
代表的な働きは、じょうぶな歯や骨を作ることですが、精神を安定させる作用もあり、慢性的な不足が続くと、肩こりや腰痛、イライラなど神経が過敏な状態になることがあります。
カルシウムといえば、牛乳やヨーグルト、小魚などに豊富ですが、切り干し大根などの乾物類にも多いので、どんどん活用していきましょう。
今回ご紹介するレシピは、カルシウムが豊富な乾物の切り干し大根、桜えびと、カルシウムの吸収をうながす作用のあるビタミンDが豊富な干し椎茸を使った炒め煮です。
妊娠準備やイライラした気分を解消するときにぜひおすすめです。
切り干し大根と干し椎茸の炒め煮レシピ紹介
乾物から出るうまみたっぷりで、だし汁いらず。甘めの味つけにピリ辛風味でごはんが進みます。
多めにつくりおきしておけば、朝食やお弁当の一品にも重宝します。
材料(2人分)
- 切り干し大根…20g
- 干し椎茸…小4枚
- 人参…1/2本(80g)
- 桜えび…5g
- 赤唐辛子…1本分
- ごま油…小さじ1
- 干し椎茸の戻し汁…300cc(足りない分は水を足す)
- 砂糖…大さじ1
- しょうゆ…大さじ1
レシピ
- 干し椎茸はさっと洗って、1~2時間ほど水につけて柔らかく戻したら、軸を切り落として、細切りにする。もどし汁はおいておく。
切り干し大根は水洗いをして、水気をしぼる。
人参は細切り、赤唐辛子はタネを出して輪切りにする。
- 鍋にごま油と赤唐辛子を中火で熱し、人参をさっと炒めてから、切り干し大根、干し椎茸、桜えびを入れて炒め合わせ、全体に油がまわったら、干し椎茸の戻し汁を入れる。
- ②の鍋が煮立ってきたら、砂糖、しょうゆ各大さじ1を加え、落としぶたをして弱火で10分煮る。全体をかき混ぜたら火を止め、フタをしてしばらく置いて冷ます。
エネルギー 111 kcal(1人分)
食塩相当量 2.2 g(1人分)
作り方のポイント
- 干ししいたけは半日~1日水につけてゆっくり戻すと旨みがしっかり引き出されます。
時間が無いときは、小さめの耐熱容器に干し椎茸と水を入れてラップをして10分ほど置いてから、電子レンジ600wで20秒ほど温め、取り出して5分ほど置いて戻してください。 - 切り干し大根は、水で戻してから使うのが一般的ですが、洗うだけでも煮込んでいるうちに柔らかく戻り、切り干し大根のうま味も逃しません。
- 煮物は、出来あがりをすぐに食べるより、一旦冷ましたほうが、味がしみこんでおいしくなります。
切り干し大根に含まれる栄養素
切り干し大根は、大根を乾燥させて作られる保存食です。干すことで水分が減り、大根の甘みとうま味が凝縮され、栄養価も高まります。
とくにミネラル類のカルシウムやカリウム、鉄の含有量が増加します。
牛乳などに含まれるカルシウムと比べて吸収率が悪いので、効率よく利用するためには、ビタミンDが摂れる魚やきのこ類と一緒に食べるのがコツです。
カリウムは体内の水分調整をしてむくみを解消し、鉄は貧血予防や子宮環境を整える働きをします。
独特の歯ごたえは食物繊維で、生の大根と比べて少ない量でたくさん摂れるのがメリットです。
和食の材料として使われることが多いですが、マヨネーズで和えてサラダにしたり、中華風の炒め物にしたりと、和洋中のレシピに利用できます。
干し椎茸に含まれる栄養素
干し椎茸は、ビタミンDが豊富で、カルシウムの吸収をサポートする働きがあります。
とくに太陽を当てて乾燥させた天日干しの干し椎茸はビタミンDが多くなります。
ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸などのビタミン類と、食物繊維も豊富で、疲労回復や妊娠準備、便秘解消に役立ちます。
ビタミンB群は、水に溶けやすい性質があるので、干し椎茸の戻し汁を調理に使うことで、栄養もうま味も逃さず利用できます。
桜えびに含まれる栄養素
桜えびは、殻ごと食べられるのでカルシウムがとても多いのが特長です。
桜えびの赤い色素成分であるアスタキサンチンは、高い抗酸化作用から体の老化を防ぐアンチエイジング効果や疲労予防に効果があるとして、近年注目されています。
妊活に不可欠な葉酸や、男性のスタミナアップに役立つ亜鉛、タウリンも豊富です。
【妊活】乾物を活用して手軽にカルシウム補給を!
『切り干し大根と干し椎茸の炒め煮』は、カルシウムたっぷりの切り干し大根と桜えびにビタミンDが豊富な干し椎茸を合わせることで、しっかりカルシウムが摂れるレシピです。
乾物は食物繊維が豊富に含まれていて、腸内環境を整える効果があるので、お腹のお掃除をする感覚で利用するといいですよ!
保存が効く乾物を常備しておけば、買い物に行けない時でも、手軽に栄養たっぷりのおかずを作れるので、ぜひ活用して下さい。
執筆監修者:山田由紀子(管理栄養士)