低温期(生理のはじまりから次の排卵日まで)は、排卵に向けた大切な準備期間です。
卵子の健やかな成長や卵子の質を高めるためには、細胞を作る材料になるたんぱく質と抗酸化作用のあるビタミン類をしっかりとるように心がけましょう。
また、生理期間は貧血や血行不良になりやすいので、鉄やビタミンEも十分補給します。
今回ご紹介するレシピは、たんぱく質が豊富なサンマ、抗酸化ビタミンたっぷりのチンゲン菜と人参を使った甘辛炒めです。一皿で低温期に摂りたい栄養素をしっかり摂ることができますよ!
さらに、サンマに豊富な不飽和脂肪酸のEPAは血流を良くする作用で生理痛を和らげる効果が期待でき、チンゲン菜は鉄とビタミンEが多いので、生理中の不調緩和にも効果的です。
サンマとチンゲン菜の甘辛炒めレシピ紹介
脂がのったサンマとシャキシャキのチンゲン菜を、ピリッとしょうがの効いた甘辛だれで炒めた一品です。
下ごしらえがめんどうなサンマは、開きを使えば、手間が省けて楽ちん!もりもりご飯が進みます。
材料(2人分)
- サンマ開き…2尾
- 片栗粉…適量
- チンゲン菜…1束(200g)
- 人参 …1/2本(80g)
- 【A】
- おろししょうが…1かけ分
- しょうゆ…大さじ1
- 料理酒…大さじ1
- みりん…大さじ1/2
- 砂糖…大さじ1/4
- ごま油…大さじ1
レシピ
- サンマ開きは、ひと口大の大きさに切り、水気をふきとり、片栗粉をまぶす。
チンゲン菜は葉と茎に分けてざく切り、人参は細切りにする。
【A】の調味料を混ぜ合わせる。
- フライパンにごま油を中火で熱し、サンマの皮目を下にして焼き、裏返して両面を焼いたら、いったんとり出す。同じフライパンで人参、チンゲン菜の茎、葉の順に入れて炒める。
- 野菜がしんなりしたら、サンマを戻し入れ、少し火を弱め、【A】の調味料を加えて、炒め合わせる。
エネルギー 389 kcal(1人分)
食塩相当量 2.4 g(1人分)
作り方のポイント
- サンマの開きは、干物ではなく生のサンマを開いたものを使っています。
手に入らない場合は、サンマを3枚におろして、ひと口大に切って使って下さい。 - ②の野菜を炒める前に、フライパンが汚れていたら、キッチンペーパーでふき取って下さい。
サンマに含まれる栄養素
サンマは、たんぱく質、DHA・EPA(不飽和脂肪酸)、ビタミンB群、ビタミンDなどの栄養素が含まれています。
青魚に豊富なDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペタンエン酸)は、不飽和脂肪酸という良質な脂で、細胞膜やホルモンをつくる材料になったり、血流を良くしたりする作用があり、妊活に良い効果をもたらします。
葉酸を活性化して貧血を防ぐビタミンB12や肌荒れを防ぐビタミンB2などビタミンB群も豊富です。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける作用があり、骨の健康を保つのに役立ちます。
チンゲン菜に含まれる栄養素
チンゲン菜は、ビタミンA・C・E、カルシウム、鉄、アリルイソチオシアネートなどの栄養素が含まれています。
抗酸化ビタミンのビタミンA・C・Eは、細胞の老化の抑制に効果があり、妊活に大切な卵子や精子の質の向上に役立ちます。
カルシウムや鉄も多く含まれ、骨や歯の健康を保ち、貧血予防や子宮内の環境を整える作用があります。
辛味成分のアリルイソチオシアネートは、消化を助けたり、体内の抗酸化力を高めたりする働きがあります。
人参に含まれる栄養素
人参は、β-カロテン(ビタミンA)、カリウム、カルシウム、食物繊維 などの栄養素が含まれています。
β-カロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変えられ、皮膚や粘膜を正常に保ち、感染症を予防し、免疫力を高めて、健康を支えます。強力な抗酸化作用で活性酸素を除去して、体のサビつきを防ぐ効果も高く、卵子の質の低下を防ぎます。
【妊活】低温期はたんぱく質・抗酸化ビタミン・鉄をしっかり摂って、排卵準備を!
『サンマとチンゲン菜の甘辛炒め』は、卵子の成長を助け、質を高める栄養素のたんぱく質と抗酸化ビタミンが豊富なうえに、鉄とビタミンEも多く、低温期の排卵準備や生理中に必要な栄養がしっかり摂れるレシピです。
生理周期に合わせた栄養素を意識してとり、妊娠力をアップしましょう。
執筆監修者:山田由紀子(管理栄養士)