妊娠しやすいからだの基礎を作る栄養素は「たんぱく質」です。
私たちのからだのほとんどはたんぱく質が原料になって作られます。さらに、鉄やビタミンなど、さまざまな栄養素を細胞に届ける役目も果たしています。
ダイエットのために肉を控えめにしている方もいると思いますが、妊活を始めたら、たんぱく質が豊富な肉や魚をしっかり食べるようにして下さい。
たんぱく質のとり方で大切なのは、肉や魚の動物性たんぱく質と大豆などの植物性たんぱく質をバランスよくとることです。
加えて、ビタミンB群を一緒にとることで、たんぱく質の代謝がスムーズに行われます。
今回ご紹介するレシピでは、牛肉から動物性たんぱく質、厚揚げから植物性たんぱく質、ほうれんそうからビタミンB群がとれるので、からだに必要なたんぱく質をしっかり補うことができます。
牛肉と厚揚げのカレー炒めレシピ紹介
スパイシーなカレー風味とにんにくの香りが食欲をそそるボリュームのあるひと皿。
冷めてもおいしいので、お弁当や作りおきのおかずにもおすすめです。
材料(2人分)
- 厚揚げ…1枚(150g)
- 牛薄切り肉…100g
- ほうれんそう…2株(約100g)
- にんにく…1/2かけ
- サラダ油…大さじ1/2
- カレー粉…小さじ1
(調味料)
- しょうゆ…小さじ2
- みりん…小さじ1
- 砂糖…小さじ1
レシピ
- 厚揚げはザルに入れ、熱湯を回しかけ、粗熱が取れたら、縦半分に切ってから、横に幅1cmに切る。
ほうれんそうは根元を切って水洗いし、ラップで包んでレンジ600wで1分30秒加熱し、冷水にとってから水気をしぼり、長さ3~4cmに切る。
牛薄切り肉は2~3㎝に切る。にんにくは粗みじんに切る。調味料を混ぜ合わせる。
- フライパンにサラダ油とにんにくを入れて中火で熱し、香りが立ってきたら、牛肉を入れて炒める。
牛肉の色が変わったら、厚揚げを入れて1~2分ほど炒め、カレー粉を加えて軽く炒める。
- ②へほうれんそうを加えて、さっと炒めたら、調味料を加え、全体になじんだらできあがり。
エネルギー 298 kcal(1人分)
食塩相当量 0.8 g(1人分)
作り方のポイント
ほうれんそうの下ゆでは、電子レンジを使えば簡単なうえに、加熱時間が短いので、ビタミン損失が抑えられます。
加熱後はアクを取るために、必ず水にさらしましょう。ただし、長く水につけると、野菜のうま味まで流れてしまうので、さっとつける程度にして下さい。
牛肉に含まれる栄養素
牛肉は、動物性たんぱく質をはじめ、亜鉛、鉄、ビタミンAなどの栄養素が含まれています
亜鉛と鉄は、粘膜をつくる材料になり、子宮の環境をととのえるために役立ちます。
亜鉛は、男性にとっても重要な栄養素で、男性ホルモンの合成を助けて精子をつくったり、精子の活動を活発にしてくれる作用があります。
牛肉の脂に含まれるコレステロールは、性ホルモンのバランスを保つ作用がありますが、摂りすぎが気になる方は、霜降り肉より赤身肉を選ぶとヘルシーです。
厚揚げに含まれる栄養素
厚揚げは、植物性たんぱく質をはじめ、イソフラボン、鉄、カルシウムなどの栄養素が含まれています。
同じ豆腐でも、絹ごしと比べると、厚揚げのほうが、たんぱく質は約2倍、鉄は約3倍、カルシウムは約4倍も多くなります。
油が気になる場合は、熱湯をかけて油抜きをすれば、カロリーダウンができます。
大豆製品に豊富なイソフラボンは、女性ホルモンのバランスを整えたり、冷え性の改善にも役立ちます。
ほうれんそうに含まれる栄養素
ほうれんそうは、葉酸、ビタミンB群、ビタミンA、ビタミンC、鉄などが豊富な優秀野菜です。
とくに、妊娠するための準備ビタミンである葉酸と鉄がしっかりとれます。
ビタミンAやCなどの高い抗酸化力で体のサビつきを予防し、アンチエイジング効果も期待できます。
ほうれんそうは一年中手に入りますが、旬の冬に獲れたものが、栄養価が高く、おいしさも格別です。冬の時期は、積極的にほうれんそうを食べて、妊活に役立てましょう。
【妊活】からだの基礎づくりに必要なたんぱく質をバランスよくとりましょう
良質のたんぱく質は、健康なからだの基礎を作り、妊活を力強くサポートしてくれます。
たんぱく質をバランスよくとるには、体内で活用されやすい動物性たんぱく質(肉、魚など)をメインに、植物性たんぱく質(豆、豆腐など)を組み合わせて、バランスよく食べるようにしましょう。
『牛肉と厚揚げのカレー炒め』は、たんぱく質を効率的に摂れるレシピです。
あまり食欲がないときでも食べやすいので、スタミナアップにいかがでしょうか?
さらに、鉄もしっかりとれるので、卵胞や卵子を成長させる時期の低温期にもおすすめです。
フライパンひとつで簡単に作れるので、ぜひお試しくださいね!
執筆監修者:山田由紀子(管理栄養士)