手足の冷え、肩こり、疲れやすい、めまい、たちくらみなどの症状はありませんか?
これらの体調不良は、鉄不足が原因で起こりやすいものです。
鉄は、子宮の粘膜を作る材料になり、子宮環境を整えるはたらきもあるため、妊活には必要不可欠。でも、女性は月経の影響で、男性に比べて鉄が常に不足しています。
鉄は吸収されにくく、欠乏しやすいので、毎日の食事から鉄を十分に補給することを意識しましょう。
今回ご紹介するレシピは、鉄が豊富な砂肝と、鉄の吸収を高めるビタミンCが豊富なアスパラガスを使った効率的に鉄補給ができる炒めものです。
アスパラガスは妊活に欠かせない葉酸も豊富で、砂肝に含まれるビタミンB12は葉酸を活性化する働きがあるため、とても良い組み合わせです。
砂肝とアスパラのにんにく炒めレシピ紹介
コリコリとした食感がクセになる砂肝をシンプルに塩こしょうの味つけで。
にんにくを効かせたピリ辛の風味が食欲をそそる1品。
晩ごはんのおかずやおつまみにぴったりですよ。
材料(2人分)
- 砂肝…4~5ケ(100g)
- 料理酒…小さじ1
- アスパラガス…4本
- にんにく…1かけ
- 赤唐辛子…1本
- オリーブオイル…大さじ1
- 塩…ひとつまみ
- 黒こしょう…少々
レシピ
- 砂肝はくぼみの部分で半分に切り、銀皮(薄皮)を取り除き、そぎ切りにして、料理酒をもみこむ。アスパラガスは根元のかたい部分を切り落とし、3㎝ほどの長さに切る。太いところはタテ半分に切る。赤唐辛子はタネを取り除いて、キッチンばさみなどで輪切りにする。
- フライパンにオリーブオイルとスライスしたにんにく、赤唐辛子を中火で熱し、香りが立ってきたら、砂肝を炒める。
- 砂肝に火が通ったら、アスパラガスを加え、1~2分ほど炒め、塩、黒こしょうで味をととのえる。
エネルギー 125 kcal(1人分)
食塩相当量 0.6 g(1人分)
作り方のポイント
- 砂肝の銀皮は、固いので下処理で取り除きますが、固い食感が好きな方は、そのまま使って下さい。
- アスパラガスを加えたら、手早く仕上げるのがポイント。火を通し過ぎないほうが、味が良くおいしくいただけます。
- 仕上げにレモンの絞り汁をかけると、爽やかな風味でさらにおいしくなります。レモンのビタミンCで鉄の吸収を助ける効果もアップします。
砂肝に含まれる栄養素
砂肝は、鶏の胃の一部で砂嚢(さのう)と呼ばれる消化器官です。
脂肪が少なく低カロリー、高タンパクなので、ダイエット食材としても優秀。
鉄には、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」の2種類があります。
砂肝に豊富な鉄は、吸収率の良い「ヘム鉄」なので、効率的に栄養を摂ることができます。
さらに、精子の生成に関わる亜鉛や、妊娠準備ミネラルの葉酸を活性化させるビタミンB12も豊富で、妊活に役立ちます。
アスパラガスに含まれる栄養素
アスパラガスは、葉酸、ビタミンA、ビタミンC、アスパラギン酸などの栄養素が含まれています。
ビタミンAとビタミンCは、抗酸化作用に優れ、アンチエイジング効果の高いビタミンです。
アスパラギン酸は、アミノ酸の一種で、疲労物質である乳酸をすばやく代謝して、エネルギーに変える作用があるため、筋肉の疲労回復に効果を発揮します。
にんにくに含まれる栄養素
にんにくは、さまざまな料理に欠かせない香辛料としてだけでなく、古くから強壮剤として、広く利用されてきました。
豊富なビタミンB1が、疲労回復やスタミナ不足を補い、精力アップに役立ちます。ビタミンB6は、ストレスに対抗し不眠を防ぐ作用があります。
辛味成分のは、殺菌作用やスタミナ増強作用があり、免疫力アップにも貢献します。
にんにくは切ったりすったりしたあと、10分ほど放置することで酵素の働きが活発になり、アリシンの効用が高まります。
【妊活】不足がちな鉄はこまめに補給して子宮環境を整えよう
鉄不足は、女性を悩ますさまざまな不定愁訴をひき起こす原因になります。
鉄は、妊娠しやすいからだづくりのために、たんぱく質と同じくらい必要不可欠なものですが、吸収しづらいのが難点です。
ビタミンCを含む食材と一緒に食べると吸収率が上がることを覚えておいてください。
また、コーヒーや緑茶に含まれる「タンニン」は鉄の吸収を妨げます。鉄が豊富な料理を食べるときは、なるべく食事と一緒にとらないほうがいいでしょう。
食事から鉄をとることに加えて、お茶をいれる時に、鉄瓶で沸かしたお湯を使うのもおすすめです。鉄が溶け出したお湯を日常的に使うことで、こまめに鉄を補給することができます。
『砂肝とアスパラのにんにく炒め』は、妊活に欠かせない栄養素の鉄と葉酸が同時にとれるうえに、砂肝とアスパラの組み合わせで、吸収率を高めて、効率よく栄養がとれるレシピです。
夫婦で晩酌のひとときに、おいしくて妊活に役立つおつまみはいかがですか?
執筆監修者:山田由紀子(管理栄養士)