「鉄」は貧血の予防や子宮環境を整える作用があり、妊活には欠かせない栄養素です。
鉄といえば、レバーや牛肉など肉類に豊富なことがよく知られていますが、魚介類のあさりにもたくさん含まれていることを知っていますか?
あさりは、鉄だけでなく、葉酸を活性化する働きのあるビタミンB12や、女性ホルモンの作用を高めたり、精子の質を上げる作用のある亜鉛も豊富なので、妊活中に積極的にとりたい食品のひとつです。
今回ご紹介するレシピは、鉄補給に役立つあさりを使った炊き込みごはんです。
あさり缶を使うことで、下処理の手間を省き、食べたいときにパパっとすぐに作れます。しょうがとごまをたっぷり加えて、冷え対策やミネラル補給にも役立ちます。
あさりの炊き込みごはんレシピ紹介
あさりのうまみをまるごといただく炊き込みごはん。
材料を炊飯器に入れてスイッチオンするだけの簡単、時短料理です。
しょうがの風味があさりのおいしさを引き立ててくれます。
材料(2人分)
- 米…2合
- あさりの水煮缶…1缶(120g)
- しょうが…1かけ
- 水…360ml
- A
- しょうゆ…大さじ1
- 料理酒…大さじ1
- 塩…ひとつまみ
- 白ゴマ…大さじ1
- 刻みのり…適量
レシピ
- 米は炊く30分前までに洗ってざるにあげておく。
あさりは身と汁に分ける。しょうがはせん切りにする。
- 炊飯器に米、あさりの汁、Aの調味料を入れ、水を2合の目盛りまで足す。(360ml程度)
しょうがを加えて混ぜ、普通に炊飯する。
- 炊き上がったら、あさりの身と白ゴマを加えて、しゃもじで混ぜ合わせたら、10分ほど蒸らす。
茶碗に盛って、刻みのりを散らす。
エネルギー 646kcal(1人分)
食塩相当量 2.4g(1人分)
作り方のポイント
- あさりの身は崩れやすいので、一緒に炊き込まずに、炊き上がりに混ぜるのがポイント。あさり缶を汁ごと使うことで、あさりのうま味がしっかりご飯にしみこみます。
- ねぎやみょうがなどの薬味とだし汁をかけて、だし茶漬けにしてもおいしくいただけます。
あさりに含まれる栄養素
あさりは、鉄をはじめ、ビタミンB12、亜鉛、カルシウムなどの栄養素が含まれています。
あさりに含まれる鉄は、100gあたり3.8㎎で、牛レバーに含まれる鉄とほぼ同量になります。
さらに、あさり水煮缶には100gあたり29.7㎎もの鉄が含まれているので、より効率的に鉄補給ができます。
ビタミンB12は葉酸と協調して貧血を防ぐので、あさりと一緒に、葉物野菜など葉酸が豊富な食材を食べるとより効果的です。
しょうがに含まれる栄養素
漢方薬にも使われるほど薬効豊かな香辛野菜のしょうが。
独特の辛味や香り成分には、血行を良くして体を温めて発汗を促すなどの効果があり、妊活中の大敵である冷え性を予防します。
辛味成分のショウガオールには、抗酸化作用や抗菌作用があり、風邪の予防にも効果的です。
ビタミンB6も豊富でストレス解消にも役立ちます。
ゴマに含まれる栄養素
ゴマは、良質なたんぱく質と脂質が主成分で、ビタミンE、カルシウム、セサミン、フェニルアラニン、食物繊維なども含まれています。
抗酸化物質の「セサミン」は、アンチエイジングや抗アレルギーに効果的な成分として、注目されています。食物繊維が豊富で腸内環境を整える作用がありますが、そのまま食べると消化されにくいので、炒ったものを、すりつぶしてから使うようにしましょう。
【妊活】あさりの豊富な鉄で貧血予防&子宮環境を整えよう
『あさりの炊き込みごはん』は、貧血予防や子宮環境を整える効果のある鉄、ビタミンB12、亜鉛がとれるうえに、しょうがで体が温まり、ゴマの抗酸化作用でアンチエイジング効果も期待できるレシピです。
葉酸が豊富な青菜の漬物や吸い物と一緒に食べると、より貧血予防効果が高まります。
貧血ぎみで体がだるい時や、鉄をしっかりとりたい低温期に、作ってみてはいかがでしょうか?
執筆監修者:山田由紀子(管理栄養士)