体重管理をしている方や、食が細い方は、妊活に必要な栄養素が不足しがちです。
栄養不足は、月経不順などの不調につながり、妊娠を遠ざける原因になることもあります。
とくに、たんぱく質は卵子の成長、コレステロールは性ホルモンや細胞膜の材料になるので、妊娠しやすいからだをつくるために必須の栄養素です。
栄養不足が気になるときは、栄養をしっかり摂れて手軽に食べられる「卵」を、毎日1~2個食べる習慣をつけるのがおすすめです。
卵は、良質なたんぱく質とコレステロールのほか、ビタミン類やミネラル類も一緒に補給できます。
今回ご紹介するレシピは、フランスの卵料理「キッシュ」です。卵と生クリーム、牛乳、チーズなどの乳製品をたっぷり使うので、しっかりたんぱく質やコレステロールを摂ることができます。さらに、春菊とエリンギも加わり、ビタミン類や食物繊維も豊富で栄養満点のレシピです。
春菊とエリンギのキッシュレシピ紹介
フランスのロレーヌ地方の伝統的な料理「キッシュ」。本来は、パイ生地に卵液を流し込んでオーブンで焼きますが、今回はパイ生地無しの簡単バージョンです。
ふわふわ卵にたっぷり野菜ととろーりチーズをアツアツで召し上がれ!
材料(20cmのグラタン皿1台分)
- 春菊…1束(80g)
- エリンギ…1本(40g)
- 玉ねぎ…1/4個
- ベーコン…3枚(60g)
- バター…10g
- 【A】
- 卵…2個
- 生クリーム…100ml
- 牛乳…100ml
- ピザ用チーズ…30g
- 塩こしょう…少々
レシピ
- 春菊は熱湯でさっとゆで、水気をしぼり、3㎝長さに切る。
エリンギはタテ半分に切り斜めに薄切り、玉ねぎは薄切りにする。
ベーコンは5㎜幅に切る。
オーブンは200℃に余熱をしておく。
- フライパンを中火で熱し、バターを入れて、玉ねぎ、エリンギ、ベーコンを入れて炒める。玉ねぎが透き通ったら、春菊を加えて、炒め合わせて、グラタン皿に入れる。
- ボウルにAの材料を入れてよく混ぜ、卵液を作る。
- ②のグラタン皿に③の卵液をそっと流し入れ、具材を均一になるようにならしたら、200℃のオーブンで25分~30分焼く。
エネルギー 588 kcal(1人分)
食塩相当量 1.7 g(1人分)
作り方のポイント
- 焼きあがりの目安は、キッシュの表面が色よく焼け、真ん中がふくらんできたころです。
- 大きめのグラタン皿が無ければ、1人用のグラタン皿やココットに分けて焼くこともできます。オーブンで焼くときは、200℃で20分前後ですが、様子を見ながら調整して下さい。
卵に含まれる栄養素
卵は、たんぱく質、コレステロール、鉄、亜鉛、ビタミンA・D・B群などの栄養素が含まれています。
ビタミンCと食物繊維以外の栄養素をとることができ、完全栄養食品と呼ばれるほど、栄養価の高い食品です。
ビタミンCと食物繊維を含む野菜や果物と一緒に食べると、栄養バランスが整い、より栄養効果が高まります。
卵のコレステロールは、細胞膜や女性ホルモンなどの性ホルモンの成分になり、妊活に役立ちます。
春菊に含まれる栄養素
春菊は、ビタミンA・B群、葉酸、ビタミンE、β-カロテン、カルシウム、鉄、食物繊維などが豊富に含まれる栄養価の高い野菜です。
葉酸は、胎児の成長や発育に欠かせないビタミンの一種で、妊活中から意識してとる必要があります。
カルシウムの含有量が多いうえに、骨の健康に関わりの深いビタミンKも同時に含まれているので、歯や骨の健康維持やイライラ解消にも効果的です。
ビタミンCが少なめなので、豊富な食材と組み合わせることで、抗酸化力が強くなり、アンチエイジング効果が高まります。
エリンギに含まれる栄養素
エリンギは、ビタミンB群、ビタミンD、パントテン酸、カリウム、食物繊維などが豊富で、きのこ類のなかでも栄養価が高め。とくにカリウムが多く、高血圧の予防やむくみ解消に効果的です。
ビタミンB1は、炭水化物の代謝を促す作用があり、疲労回復に役立ちます。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける作用で骨や歯の健康を守り、ビタミンの一種であるパントテン酸は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける作用があります。
【妊活】卵を食べる習慣をつけて栄養不足を解消しよう
『春菊とエリンギのキッシュ』は、卵と乳製品からたんぱく質と適量のコレステロール、春菊とエリンギからビタミン類、ミネラル類、食物繊維など、必要な栄養素をしっかり摂れるので、妊活中の栄養不足解消に役立ちます。
生野菜のグリーンサラダを添えて、ビタミンCをプラスすれば、栄養バランス満点の食卓になります。
休日のランチやホームパーティの1品にいかがでしょうか?
執筆監修者:山田由紀子(管理栄養士)